かかとの靴擦れは「パッド」より「靴」で防ぐ|原因と根本対策を靴のプロが解説

この記事の監修
CARiNOミゲル

CARiNOミゲル

Dola & A.S.W 開発者

累計200万足の販売実績を誇る靴メーカー「Dola & A.S.W」開発者。30年以上にわたり日本人の足型と向き合い、足の悩みを抱える40代・50代女性の救世主として数々のヒット作を開発。

「新しい靴を履くと、決まってかかとが靴擦れする」
「100均のパッドを貼っても、しばらくするとまた擦れる」
「かかとの皮がむけて、水ぶくれになるのを何とかしたい」

かかとの靴擦れは、靴擦れの中でいちばん多い悩みです。
そして、繰り返す方のほとんどが「パッドやテープで対処するだけ」で、根本の原因を見落としています

結論から言えば、かかとが靴擦れする原因は「かかとが靴の中で動いている(浮く・パカパカする)」こと。
ここを解決しない限り、パッドを貼っても擦れる場所が少し変わるだけです。

この記事では、神戸・長田で累計200万足超をお届けしてきたCARiNO(カリノ)が、かかとが靴擦れする本当の原因と、靴種別の対策、そして「擦れにくい靴」の選び方を、靴のプロの視点で解説します。
できてしまった水ぶくれの応急処置にも触れます。

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目次

    かかとが靴擦れする本当の原因

    かかとが靴擦れする原因の図解|かかとが靴の中で上下に動いて履き口と擦れるメカニズム

    かかとの靴擦れは、肌が弱いからでも、我慢が足りないからでもありません。
    かかとと靴の履き口が、歩くたびにこすれ合っているという物理的な現象です。

    その根っこにある3つの原因を見ていきましょう。

    原因1. かかとが靴の中で「上下に動く」(浮く・パカパカ)

    いちばん多い原因が、これです。
    歩くときにかかとが靴の履き口から浮き上がり、着地で戻る。
    この上下の往復運動で、かかとの同じ場所が履き口に擦られ続けることで、皮がむけて靴擦れになります。

    かかとが動く理由は、靴が足を「かかとで支えていない」から。
    とくに、かかとの骨(踵骨)が小さい日本人の女性は、靴のかかと部分が余りやすく、パカパカと浮きやすい傾向があります。

    原因2. 履き口(月型芯)が硬い・新しい

    靴のかかと部分には、形を保つための芯材(月型芯・ヒールカウンター)が入っています。
    新しい靴やしっかりした作りの靴ほど、この芯が硬く、かかとの皮膚に硬い縁が当たって擦れます

    「履き慣らせば当たらなくなる」と言われますが、硬すぎる履き口や、縁が鋭く立ち上がった作りのものは、慣らす前に皮がむけてしまいます。

    原因3. サイズが大きい・前滑りしている

    「大きめの靴のほうがラク」と選んだ靴で、かえって靴擦れしていませんか。
    サイズが大きいと、歩くたびに足が前に滑り(前滑り)、そのぶんかかとが後ろに引かれて履き口から浮きます

    つまり、かかとの靴擦れは「小さい靴」ではなく「大きすぎる・緩すぎる靴」で起こりやすいのです。
    ここを誤解したままサイズを上げると、靴擦れは悪化します。

    【靴の種類別】かかとが擦れる理由と対策

    靴の種類別のかかとの靴擦れ対策|スニーカー・革靴ローファー・パンプス・ブーツ・サンダルの比較

    かかとが擦れる理由は、靴の種類によって少しずつ違います。
    あなたがいま擦れている靴のタイプから、対策を確認してください。

    スニーカーのかかと靴擦れ

    スニーカーは、履き口の後ろ(アキレス腱側)の縁が硬い場合と、サイズが大きくかかとが浮く場合に擦れます。
    対策は、靴ひもを結び直してかかとを後ろに固定すること。
    いちばん上の穴まで通す「シューレースロック(かかとを引きつける結び方)」で、かかとの浮きを抑えられます。
    それでも浮く場合は、サイズかホールド設計が合っていません。
    甲高・幅広でスニーカーが合いにくい方は、甲高・幅広スニーカーの選び方もご覧ください。

    革靴・ローファーのかかと靴擦れ

    革靴やローファーは、靴擦れが起こりやすい代表格です。
    ローファーは紐で締められないぶん、かかとのホールドを「履き口の狭さ」だけに頼るため、硬い月型芯がかかとに当たりやすいのです。
    対策は、履き口の革がやわらかく馴染むまでの間、かかとを保護すること。
    そしてやわらかい本革で、かかとが小さい足に合う木型の靴を選ぶことが根本策です。

    パンプスのかかと靴擦れ

    パンプスは、甲やストラップで足を固定できないため、歩くとかかとがパカパカ浮いて擦れます。
    とくに甲が薄い方や、甲高で履き口が浮く方に多いトラブルです。
    対策は、ストラップ付きや、甲をしっかり押さえるデザインを選んで、足が前に滑らないようにすること。
    甲高でパンプスが浮く方は、甲高・幅広パンプスの選び方で、ストラップやフィットの詳しい選び方を解説しています。

    ブーツのかかと靴擦れ

    ブーツは筒が長く、足首とかかたが一体で動くため、歩き方や筒の硬さでかかとが擦れます。
    対策は、足首でしっかりフィットし、かかとを包み込む作りを選ぶこと。
    ファスナーで履き口を調整できるショートブーツは、かかとの浮きを抑えやすいタイプです。
    詳しくは甲高・幅広ブーツの選び方もご覧ください。

    サンダルのかかと靴擦れ

    バックストラップのあるサンダルは、ストラップの位置や硬さがかかとに当たって擦れます。
    対策は、かかとを面でやさしく支える、やわらかい本革のストラップを選ぶこと。
    ストラップが細く硬いものは、一点に当たって擦れやすくなります。
    甲やかかとを面で支えるサンダルは、甲高・幅広サンダルの選び方も参考になります。

    パッド・テープ・100均で防ぐ方法とその限界

    かかと靴擦れ防止グッズの図解|かかとパッド・靴擦れ防止テープ・テーピングと、その対症療法としての限界

    「かかと 靴擦れ 防止」で多く検索されるのが、100均やドラッグストアのグッズです。
    応急的には有効なので、まず正しく使う方法と、その限界を整理します。

    かかとパッド・靴擦れ防止テープの使い方

    ダイソーなどの100均でも手に入る、かかと用の対策グッズには次のものがあります。

    • かかとパッド(クッション):靴のかかと内側に貼り、隙間を埋めてかかとの浮きを減らす
    • 靴擦れ防止テープ:擦れる肌側に貼り、履き口との摩擦を減らす
    • テーピング:かかとの擦れる部分を保護し、摩擦から守る

    ポイントは、「靴側」に貼るか「肌側」に貼るかを使い分けること。
    かかとが浮くならパッドで隙間を埋め、皮膚を守りたいならテープを肌に貼ります。

    グッズで防ぎきれない「限界」

    これらのグッズは、あくまで対症療法です。
    かかとが浮く根本原因(サイズが大きい・ホールドが足りない)が残ったままだと、次のことが起こります。

    • パッドで隙間を埋めても、歩けばまた別の場所が擦れる
    • パッドのぶん足がきつくなり、今度は指や甲が痛くなる
    • 貼り替えの手間が毎回かかり、剥がれると元通り

    「毎回パッドを貼っている」という状態は、靴がその足に合っていないサインです。
    根本を解決するなら、次の「かかとが動かない靴」に目を向けましょう。

    根本解決は「かかとが動かない靴」を選ぶこと

    かかとが擦れにくい靴の3条件のフラットレイ|かかとを絞る立体木型・やわらかい本革・立ったまま履ける構造の本革シューズ

    パッドを卒業する近道は、最初からかかとが動かない靴を選ぶことです。
    かかとが擦れにくい靴には、3つの共通条件があります。

    条件1. かかとを絞ってホールドする木型

    かかとの浮きを止めるいちばんの方法は、靴のかかと部分(ヒールカウンター)が足のかかとを包んで離さない設計を選ぶことです。
    CARiNOの『Dola & A.S.W』は、日本人に多い「かかとが小さい」足型に合わせて、かかとをしっかり絞ってホールドする立体木型で作られています。
    かかとが固定されれば、歩いても浮かず、履き口と擦れません。

    条件2. 履き口が硬すぎない、やわらかい本革

    硬い月型芯や合皮の履き口は、かかとに硬い縁が当たって擦れます。
    体温と圧力で足に馴染むやわらかい本革なら、履き口がかかとの丸みに沿って寄り添い、当たりがやさしくなります。
    CARiNOはイタリア・マストロット社のレザーや国産シュリンクレザーを使い、履き始めから足に沿う柔らかさを大切にしています。

    条件3. ジャストサイズで前滑りしない

    大きすぎる靴は前滑りを招き、かかとを浮かせます。
    かかとを地面にトントンと合わせて履く「かかと合わせ」で、前滑りを止めましょう。
    CARiNOの本革シューズは柔らかい革が馴染むため、普段より0.5cm小さめがフィットしやすいモデルもあります。
    サイズでお悩みの方は、小さいサイズ大きいサイズの靴の選び方もご覧ください。

    かかとが擦れにくいCARiNOのおすすめ3選

    かかとが擦れにくい本革シューズおすすめ3選のフラットレイ|ヒールカウンターパンプス・ショートブーツ・甲ゴムバンドシューズ

    「かかとを絞る木型」「やわらかい本革」「立ったまま履ける」を備えた、かかとが擦れにくいモデルを3足ご紹介します。

    【ヒールカウンター設計】6008MS|かかとが脱げない本革パンプス

    6008MS|かかとが脱げない本革パンプス

    独自のヒールカウンター設計で、かかとをしっかり包んでホールドする本革パンプスです。
    手を使わず立ったまま「スポッ」と履けて(1.2.GO!)、歩いてもかかとがパカパカ浮きにくいのが特徴。
    パンプスのかかと靴擦れに悩む方の、定番の一足です。

    → パンプスの選び方とあわせて見る

    【立ったまま履ける】6000|かかとを包む本革ショートブーツ

    6000|かかとを包む本革ショートブーツ

    しゃがまず立ったまま履ける本革ショートブーツ。
    かかとを包み込む設計で、ブーツ特有のかかとの浮き・擦れを抑えます
    ファスナーで履き口を調整でき、かかとをフィットさせやすいのも利点です。

    → ブーツの選び方とあわせて見る

    【前滑りを防ぐ】7280|甲を面で押さえる本革シューズ

    7280|甲を面で押さえる本革シューズ

    太めの伸縮ゴムバンドが甲を面で押さえ、足の前滑りを抑えてかかとの浮きを防ぐ本革シューズ。
    片足約200gと軽く、長時間歩く日でもかかとが擦れにくいと支持されています。

    → スニーカー・普段履きの選び方とあわせて見る

    できてしまったかかとの靴擦れ・水ぶくれの応急処置

    かかとの靴擦れ・水ぶくれの応急処置の図解|清潔にする・保護する・つぶさない・悪化したら皮膚科を受診

    すでにかかとが擦れて痛い、水ぶくれができた、という場合の一般的な応急処置です。
    ただし、これは医療行為ではなく、あくまで一般的な情報です。
    悪化する場合や不安がある場合は、自己判断せず皮膚科を受診してください。

    • 清潔にする:擦れた部分を水やぬるま湯で洗い、清潔に保つ
    • 保護する:絆創膏や被覆材(ドレッシング材)で覆い、これ以上の摩擦を防ぐ
    • 水ぶくれはつぶさない:中の液体には傷を守る役割があるため、原則として自分でつぶさない
    • 擦れる靴を履き続けない:治るまでは、その靴を避けるか、かかとを保護する

    皮膚科の一般的な情報では、水ぶくれは自己判断でつぶすと感染のリスクが高まるため、原則つぶさないこと、そして赤み・腫れ・痛みが強い、膿が出る、範囲が広い・繰り返す場合は皮膚科を受診することが勧められています。
    糖尿病などで足の傷が治りにくい方は、早めに医療機関へご相談ください。

    【FAQ】かかとの靴擦れのよくある質問

    かかとの靴擦れについて、よくいただく質問にお答えします。

    Q1. かかとの靴擦れを今すぐ防ぐ応急的な方法は?

    A. かかとの浮きを止めるのが先決です。
    靴ひもがあるなら一番上まで通してかかとを引きつけ、緩い場合はかかとパッドで隙間を埋めます。
    擦れそうな肌には、あらかじめ靴擦れ防止テープを貼っておくと摩擦を減らせます。
    ただし、これらは応急策で、繰り返すなら靴のサイズとホールドを見直すのが根本策です。

    Q2. 100均のかかとパッドは効果がありますか?

    A. 一時的な効果はありますが、根本解決にはなりません。
    かかとの隙間を埋めて浮きを減らす効果はあります。
    ただし、パッドのぶん足がきつくなって別の場所が痛くなったり、剥がれると元通りになったりします。
    「毎回貼っている」なら、靴がその足に合っていないサインです。

    Q3. 新しい靴は必ずかかとが靴擦れします。慣らせば治る?

    A. やわらかい本革なら馴染みますが、硬い履き口は要注意です。
    本革は履くうちにかかとの丸みに沿って馴染みます。
    ただし、硬すぎる月型芯や縁が鋭く立ち上がった靴は、慣らす前に皮がむけてしまいます。
    「履き慣らし」に頼る前に、履き口がやわらかい靴を選ぶのが安全です。

    Q4. かかとの靴擦れにテーピングは有効ですか?

    A. 摩擦から皮膚を守る方法として有効です。
    擦れる部分にテープやテーピングを貼ると、履き口との直接の摩擦を減らせます。
    肌が弱い方は、かぶれにくい素材を選び、長時間の使用は様子を見ながら行いましょう。
    これも対症療法なので、繰り返すなら靴選びを見直してください。

    Q5. サイズを大きくすればかかとは擦れなくなりますか?

    A. 逆効果です。
    サイズを大きくすると足が前に滑り、かかとが後ろに引かれて余計に浮きます。
    かかとの靴擦れは「小さい靴」よりも「大きすぎる・緩すぎる靴」で起こりやすいのです。
    かかとを地面に合わせて履く「かかと合わせ」で、ジャストサイズを選びましょう。

    Q6. 水ぶくれはつぶしていいですか?

    A. 原則としてつぶさないでください。
    皮膚科の一般的な情報では、水ぶくれの中の液体には傷を守る役割があり、自己判断でつぶすと感染のリスクが高まるとされています。
    清潔にして絆創膏などで保護し、そっとしておくのが基本です。
    大きい・破れた・痛みが強い・膿が出るなどの場合は、皮膚科を受診してください。

    Q7. 何度も同じ場所が靴擦れします。病院に行くべき?

    A. まず靴を見直し、皮膚のトラブルが続くなら受診をご検討ください。
    同じ場所を繰り返すのは、その靴のサイズやかかとのホールドが足に合っていない可能性が高いです。
    靴を変えても改善しない、傷がなかなか治らない、糖尿病などで足の傷が心配、という場合は、皮膚科や医療機関にご相談ください。

    まとめ|かかとの靴擦れは「パッド」より「靴」で防ぐ

    「新しい靴を履くと、決まってかかとが擦れる」
    「パッドを貼り続けているけれど、なくならない」

    その繰り返しを終わらせる答えを、最後にまとめます。

    • かかとの靴擦れの原因は「かかとが靴の中で動く(浮く・パカパカ)」こと
    • サイズを上げると前滑りでかえって悪化する
    • パッド・テープ・100均は応急策。根本解決にはならない
    • 根本策は「かかとを絞る木型」「やわらかい本革」「ジャストサイズ」の靴を選ぶこと
    • できてしまった水ぶくれはつぶさず保護し、悪化時は皮膚科へ

    パッドを貼り続ける毎日は、靴を変えるだけで終わります。
    CARiNOは、神戸・長田から累計200万足をお届けしてきた経験のすべてを込めて、かかとが動かない、擦れにくい靴を作り続けています。

    靴のタイプ別に、擦れにくい・痛くない靴の選び方を詳しく解説しています。

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