かかとの靴擦れは「パッド」より「靴」で防ぐ|原因と根本対策を靴のプロが解説

CARiNOミゲル
Dola & A.S.W 開発者
「新しい靴を履くと、決まってかかとが靴擦れする」
「100均のパッドを貼っても、しばらくするとまた擦れる」
「かかとの皮がむけて、水ぶくれになるのを何とかしたい」
かかとの靴擦れは、靴擦れの中でいちばん多い悩みです。
そして、繰り返す方のほとんどが「パッドやテープで対処するだけ」で、根本の原因を見落としています。
結論から言えば、かかとが靴擦れする原因は「かかとが靴の中で動いている(浮く・パカパカする)」こと。
ここを解決しない限り、パッドを貼っても擦れる場所が少し変わるだけです。
この記事では、神戸・長田で累計200万足超をお届けしてきたCARiNO(カリノ)が、かかとが靴擦れする本当の原因と、靴種別の対策、そして「擦れにくい靴」の選び方を、靴のプロの視点で解説します。
できてしまった水ぶくれの応急処置にも触れます。
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目次
かかとが靴擦れする本当の原因

かかとの靴擦れは、肌が弱いからでも、我慢が足りないからでもありません。
かかとと靴の履き口が、歩くたびにこすれ合っているという物理的な現象です。
その根っこにある3つの原因を見ていきましょう。
原因1. かかとが靴の中で「上下に動く」(浮く・パカパカ)
いちばん多い原因が、これです。
歩くときにかかとが靴の履き口から浮き上がり、着地で戻る。
この上下の往復運動で、かかとの同じ場所が履き口に擦られ続けることで、皮がむけて靴擦れになります。
かかとが動く理由は、靴が足を「かかとで支えていない」から。
とくに、かかとの骨(踵骨)が小さい日本人の女性は、靴のかかと部分が余りやすく、パカパカと浮きやすい傾向があります。
原因2. 履き口(月型芯)が硬い・新しい
靴のかかと部分には、形を保つための芯材(月型芯・ヒールカウンター)が入っています。
新しい靴やしっかりした作りの靴ほど、この芯が硬く、かかとの皮膚に硬い縁が当たって擦れます。
「履き慣らせば当たらなくなる」と言われますが、硬すぎる履き口や、縁が鋭く立ち上がった作りのものは、慣らす前に皮がむけてしまいます。
原因3. サイズが大きい・前滑りしている
「大きめの靴のほうがラク」と選んだ靴で、かえって靴擦れしていませんか。
サイズが大きいと、歩くたびに足が前に滑り(前滑り)、そのぶんかかとが後ろに引かれて履き口から浮きます。
つまり、かかとの靴擦れは「小さい靴」ではなく「大きすぎる・緩すぎる靴」で起こりやすいのです。
ここを誤解したままサイズを上げると、靴擦れは悪化します。
【靴の種類別】かかとが擦れる理由と対策

かかとが擦れる理由は、靴の種類によって少しずつ違います。
あなたがいま擦れている靴のタイプから、対策を確認してください。
スニーカーのかかと靴擦れ
スニーカーは、履き口の後ろ(アキレス腱側)の縁が硬い場合と、サイズが大きくかかとが浮く場合に擦れます。
対策は、靴ひもを結び直してかかとを後ろに固定すること。
いちばん上の穴まで通す「シューレースロック(かかとを引きつける結び方)」で、かかとの浮きを抑えられます。
それでも浮く場合は、サイズかホールド設計が合っていません。
甲高・幅広でスニーカーが合いにくい方は、甲高・幅広スニーカーの選び方もご覧ください。
革靴・ローファーのかかと靴擦れ
革靴やローファーは、靴擦れが起こりやすい代表格です。
ローファーは紐で締められないぶん、かかとのホールドを「履き口の狭さ」だけに頼るため、硬い月型芯がかかとに当たりやすいのです。
対策は、履き口の革がやわらかく馴染むまでの間、かかとを保護すること。
そしてやわらかい本革で、かかとが小さい足に合う木型の靴を選ぶことが根本策です。
パンプスのかかと靴擦れ
パンプスは、甲やストラップで足を固定できないため、歩くとかかとがパカパカ浮いて擦れます。
とくに甲が薄い方や、甲高で履き口が浮く方に多いトラブルです。
対策は、ストラップ付きや、甲をしっかり押さえるデザインを選んで、足が前に滑らないようにすること。
甲高でパンプスが浮く方は、甲高・幅広パンプスの選び方で、ストラップやフィットの詳しい選び方を解説しています。
ブーツのかかと靴擦れ
ブーツは筒が長く、足首とかかたが一体で動くため、歩き方や筒の硬さでかかとが擦れます。
対策は、足首でしっかりフィットし、かかとを包み込む作りを選ぶこと。
ファスナーで履き口を調整できるショートブーツは、かかとの浮きを抑えやすいタイプです。
詳しくは甲高・幅広ブーツの選び方もご覧ください。
サンダルのかかと靴擦れ
バックストラップのあるサンダルは、ストラップの位置や硬さがかかとに当たって擦れます。
対策は、かかとを面でやさしく支える、やわらかい本革のストラップを選ぶこと。
ストラップが細く硬いものは、一点に当たって擦れやすくなります。
甲やかかとを面で支えるサンダルは、甲高・幅広サンダルの選び方も参考になります。
パッド・テープ・100均で防ぐ方法とその限界

「かかと 靴擦れ 防止」で多く検索されるのが、100均やドラッグストアのグッズです。
応急的には有効なので、まず正しく使う方法と、その限界を整理します。
かかとパッド・靴擦れ防止テープの使い方
ダイソーなどの100均でも手に入る、かかと用の対策グッズには次のものがあります。
- かかとパッド(クッション):靴のかかと内側に貼り、隙間を埋めてかかとの浮きを減らす
- 靴擦れ防止テープ:擦れる肌側に貼り、履き口との摩擦を減らす
- テーピング:かかとの擦れる部分を保護し、摩擦から守る
ポイントは、「靴側」に貼るか「肌側」に貼るかを使い分けること。
かかとが浮くならパッドで隙間を埋め、皮膚を守りたいならテープを肌に貼ります。
グッズで防ぎきれない「限界」
これらのグッズは、あくまで対症療法です。
かかとが浮く根本原因(サイズが大きい・ホールドが足りない)が残ったままだと、次のことが起こります。
- パッドで隙間を埋めても、歩けばまた別の場所が擦れる
- パッドのぶん足がきつくなり、今度は指や甲が痛くなる
- 貼り替えの手間が毎回かかり、剥がれると元通り
「毎回パッドを貼っている」という状態は、靴がその足に合っていないサインです。
根本を解決するなら、次の「かかとが動かない靴」に目を向けましょう。
根本解決は「かかとが動かない靴」を選ぶこと

パッドを卒業する近道は、最初からかかとが動かない靴を選ぶことです。
かかとが擦れにくい靴には、3つの共通条件があります。
条件1. かかとを絞ってホールドする木型
かかとの浮きを止めるいちばんの方法は、靴のかかと部分(ヒールカウンター)が足のかかとを包んで離さない設計を選ぶことです。
CARiNOの『Dola & A.S.W』は、日本人に多い「かかとが小さい」足型に合わせて、かかとをしっかり絞ってホールドする立体木型で作られています。
かかとが固定されれば、歩いても浮かず、履き口と擦れません。
条件2. 履き口が硬すぎない、やわらかい本革
硬い月型芯や合皮の履き口は、かかとに硬い縁が当たって擦れます。
体温と圧力で足に馴染むやわらかい本革なら、履き口がかかとの丸みに沿って寄り添い、当たりがやさしくなります。
CARiNOはイタリア・マストロット社のレザーや国産シュリンクレザーを使い、履き始めから足に沿う柔らかさを大切にしています。
条件3. ジャストサイズで前滑りしない
大きすぎる靴は前滑りを招き、かかとを浮かせます。
かかとを地面にトントンと合わせて履く「かかと合わせ」で、前滑りを止めましょう。
CARiNOの本革シューズは柔らかい革が馴染むため、普段より0.5cm小さめがフィットしやすいモデルもあります。
サイズでお悩みの方は、小さいサイズ・大きいサイズの靴の選び方もご覧ください。
かかとが擦れにくいCARiNOのおすすめ3選

「かかとを絞る木型」「やわらかい本革」「立ったまま履ける」を備えた、かかとが擦れにくいモデルを3足ご紹介します。
【ヒールカウンター設計】6008MS|かかとが脱げない本革パンプス

独自のヒールカウンター設計で、かかとをしっかり包んでホールドする本革パンプスです。
手を使わず立ったまま「スポッ」と履けて(1.2.GO!)、歩いてもかかとがパカパカ浮きにくいのが特徴。
パンプスのかかと靴擦れに悩む方の、定番の一足です。
【立ったまま履ける】6000|かかとを包む本革ショートブーツ

しゃがまず立ったまま履ける本革ショートブーツ。
かかとを包み込む設計で、ブーツ特有のかかとの浮き・擦れを抑えます。
ファスナーで履き口を調整でき、かかとをフィットさせやすいのも利点です。
【前滑りを防ぐ】7280|甲を面で押さえる本革シューズ

太めの伸縮ゴムバンドが甲を面で押さえ、足の前滑りを抑えてかかとの浮きを防ぐ本革シューズ。
片足約200gと軽く、長時間歩く日でもかかとが擦れにくいと支持されています。
できてしまったかかとの靴擦れ・水ぶくれの応急処置

すでにかかとが擦れて痛い、水ぶくれができた、という場合の一般的な応急処置です。
ただし、これは医療行為ではなく、あくまで一般的な情報です。
悪化する場合や不安がある場合は、自己判断せず皮膚科を受診してください。
- 清潔にする:擦れた部分を水やぬるま湯で洗い、清潔に保つ
- 保護する:絆創膏や被覆材(ドレッシング材)で覆い、これ以上の摩擦を防ぐ
- 水ぶくれはつぶさない:中の液体には傷を守る役割があるため、原則として自分でつぶさない
- 擦れる靴を履き続けない:治るまでは、その靴を避けるか、かかとを保護する
皮膚科の一般的な情報では、水ぶくれは自己判断でつぶすと感染のリスクが高まるため、原則つぶさないこと、そして赤み・腫れ・痛みが強い、膿が出る、範囲が広い・繰り返す場合は皮膚科を受診することが勧められています。
糖尿病などで足の傷が治りにくい方は、早めに医療機関へご相談ください。
【FAQ】かかとの靴擦れのよくある質問
かかとの靴擦れについて、よくいただく質問にお答えします。
- Q1. かかとの靴擦れを今すぐ防ぐ応急的な方法は?
- Q2. 100均のかかとパッドは効果がありますか?
- Q3. 新しい靴は必ずかかとが靴擦れします。慣らせば治る?
- Q4. かかとの靴擦れにテーピングは有効ですか?
- Q5. サイズを大きくすればかかとは擦れなくなりますか?
- Q6. 水ぶくれはつぶしていいですか?
- Q7. 何度も同じ場所が靴擦れします。病院に行くべき?
Q1. かかとの靴擦れを今すぐ防ぐ応急的な方法は?
A. かかとの浮きを止めるのが先決です。
靴ひもがあるなら一番上まで通してかかとを引きつけ、緩い場合はかかとパッドで隙間を埋めます。
擦れそうな肌には、あらかじめ靴擦れ防止テープを貼っておくと摩擦を減らせます。
ただし、これらは応急策で、繰り返すなら靴のサイズとホールドを見直すのが根本策です。
Q2. 100均のかかとパッドは効果がありますか?
A. 一時的な効果はありますが、根本解決にはなりません。
かかとの隙間を埋めて浮きを減らす効果はあります。
ただし、パッドのぶん足がきつくなって別の場所が痛くなったり、剥がれると元通りになったりします。
「毎回貼っている」なら、靴がその足に合っていないサインです。
Q3. 新しい靴は必ずかかとが靴擦れします。慣らせば治る?
A. やわらかい本革なら馴染みますが、硬い履き口は要注意です。
本革は履くうちにかかとの丸みに沿って馴染みます。
ただし、硬すぎる月型芯や縁が鋭く立ち上がった靴は、慣らす前に皮がむけてしまいます。
「履き慣らし」に頼る前に、履き口がやわらかい靴を選ぶのが安全です。
Q4. かかとの靴擦れにテーピングは有効ですか?
A. 摩擦から皮膚を守る方法として有効です。
擦れる部分にテープやテーピングを貼ると、履き口との直接の摩擦を減らせます。
肌が弱い方は、かぶれにくい素材を選び、長時間の使用は様子を見ながら行いましょう。
これも対症療法なので、繰り返すなら靴選びを見直してください。
Q5. サイズを大きくすればかかとは擦れなくなりますか?
A. 逆効果です。
サイズを大きくすると足が前に滑り、かかとが後ろに引かれて余計に浮きます。
かかとの靴擦れは「小さい靴」よりも「大きすぎる・緩すぎる靴」で起こりやすいのです。
かかとを地面に合わせて履く「かかと合わせ」で、ジャストサイズを選びましょう。
Q6. 水ぶくれはつぶしていいですか?
A. 原則としてつぶさないでください。
皮膚科の一般的な情報では、水ぶくれの中の液体には傷を守る役割があり、自己判断でつぶすと感染のリスクが高まるとされています。
清潔にして絆創膏などで保護し、そっとしておくのが基本です。
大きい・破れた・痛みが強い・膿が出るなどの場合は、皮膚科を受診してください。
Q7. 何度も同じ場所が靴擦れします。病院に行くべき?
A. まず靴を見直し、皮膚のトラブルが続くなら受診をご検討ください。
同じ場所を繰り返すのは、その靴のサイズやかかとのホールドが足に合っていない可能性が高いです。
靴を変えても改善しない、傷がなかなか治らない、糖尿病などで足の傷が心配、という場合は、皮膚科や医療機関にご相談ください。
まとめ|かかとの靴擦れは「パッド」より「靴」で防ぐ
「新しい靴を履くと、決まってかかとが擦れる」
「パッドを貼り続けているけれど、なくならない」
その繰り返しを終わらせる答えを、最後にまとめます。
- かかとの靴擦れの原因は「かかとが靴の中で動く(浮く・パカパカ)」こと
- サイズを上げると前滑りでかえって悪化する
- パッド・テープ・100均は応急策。根本解決にはならない
- 根本策は「かかとを絞る木型」「やわらかい本革」「ジャストサイズ」の靴を選ぶこと
- できてしまった水ぶくれはつぶさず保護し、悪化時は皮膚科へ
パッドを貼り続ける毎日は、靴を変えるだけで終わります。
CARiNOは、神戸・長田から累計200万足をお届けしてきた経験のすべてを込めて、かかとが動かない、擦れにくい靴を作り続けています。
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